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というわけで、碧照ノ樹海B2Fの探索のついでにとっても強い赤熊の討伐ミッションを受領してきた。 何か質問は? | |
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恐らく碧照ノ樹海最強であろう敵の討伐を、『ついで』という認識で片付けられるアンタの神経はおかしいんじゃねえか? …いや、おかしいのは元からだったか | |
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ヒドい言い草だなオイ… まあ、答えておこう。 俺は、あの樹海の最深部に到達するために赤熊の突破は不可避であると認識している。 別に油断してるワケじゃなくって、B2Fの探索の途中の障害になると見ているから『ついで』なんだ | |
| …その割には、あまり困った様子を見せねえじゃねえか | |
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神妙な顔より余裕を持った表情の方がマシと思ったんだがな。 …他は何かないか? | |
| マーカムひとりであのワンちゃんの所へ会いに行くなんてズルぅい | |
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はいはい、ミッション完遂したらみんなで会いにいこうね。 …もう質問はないな? | |
| ……… | |
| オーケー、それじゃ探索に向かおう |
| …ぐぬぅ、キツいな。B2Fの敵が本気出してやがる |
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まずお化けフクロウ。 コイツの電撃ですぐ死ねるんで、翌朝に魚食って耐性つけて再突入したらいなかった。 眠らせるなんていう間接的な手段を使わない分、ある意味厄介だぞ | |
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コイツは夜行性なんだろうな。 …ところで、眠らせてくるってどういう事だ? | |
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フクロウには気をつけて。 味方全体に行動不能になる状態異常をかけてくることで恐れられているらしいの | |
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つまり、ほかの地域では脅威として認知されてるって事か。 マンドレイクはどうなんだ? |
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お化けフクロウと組んで死に際に頭封じされるとヤバそうだけど、同時に出てきた記憶がないな… もし同時に出てきても、攻撃の優先順位はお化けフクロウの方が上なんでそれでもあまり関係ない |
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特に厄介なのがビッグボール。普通に硬いんだが、アフロ猿が投げて全体大ダメージを叩き出す。 両方とも耐久力が高いから、腕封じか盲目がないと投げつけられて大損害だ。 実際、希少アフロ猿がコイツを投げてパーティが一瞬でペサンコ、全滅しちまった | |
| じゃあ、なんで今の俺らは全滅したのに生きてるんだ? | |
| …そこに疑問を持つんじゃない。深入りしても何もいい事はないぞ | |
| 『死んで覚える』ができるから、とっても便利だと思っとけばいいわよ | |
| はァ… | |
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だが俺達だってやられる一方じゃない。 ミッション受領に伴い、バーストスキルが使用可能になったからな | |
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ああ、特にダブルスラッシュは強ェな。 現状の攻撃スキルよりも強くて、遠距離攻撃だから後衛にも平然と効く。 さらに使用者の行動も消費しないときたもんだ! | |
| でもゲージを溜めないといけなくて、そのゲージのストック量も上限があるから、きちんと使いどころを見極めないとね | |
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とにかく、新しい敵が出るって事は新しい素材が手に入るって事でもあるからな。 帰ってからが楽しみだなァ |
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フルボッコで涙目な兵士を尻目に熊が湧きそうな場所を回避しつつ抜け道を幾つも開通させて、奥地で見つけたこの惨状! こんな真似をしでかした、犯人はモチロン僕らの赤熊だァーッ! |
| 随分展開速いわねェ | |
| 戦闘が激戦続きで大変だけど、重要なイベントが無ェからな… | |
| 安心しろ。これから戦闘はずっとこんな感じだ |
| …他の熊と違って、動きを見せねぇ。どうする? | |
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動く動かないはともかく、一旦帰ろう。 隠し通路を開通させとけば戻ってくるための労力は少なくて済むハズだ。 ここに来るまでに得たアイテムを売って、装備を整えてから倒しに行こう |
| …なァ、マーカム | |
| どうした? | |
| 俺ら、あの赤熊に勝てるのか? | |
| どうだろうな。手の内を見てないから、全く分からん | |
| じゃあ、黒い熊で模擬戦してみたらどうかな? | |
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ふむ、そうだな…… 奴に挑む前に他のFOEで練習戦してみるか |
| マーカァーム!! 話が違うじゃねえか! | |
| いや、俺は別に黒い熊と戦うなんて言ってないんだが | |
| このマップ上で赤いオーラを出してるFOEは確か、明らかに格上だったわよね | |
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封じも状態異常も入らねェし、ジェットアッパーの被ダメージは直撃するとメディカ以上でオマケに麻痺の追加効果だ! そして何よりも異常に堅い! 俺達には無理だろコレは! | |
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100程ダメージを与えてこれなら…HPは1000と少々ってところだな。 半分シャレで突撃したのに受けるダメージが何とかなりそうなレベルだし、ちょっと工夫すれば勝てるんじゃないかな | |
| シャレで戦いを挑むんじゃねえ!! | |
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まあまあ、おちついて。 それよりも、工夫ってどういうものなのかしら? | |
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デコイサインLv4の誘導性能が高いので、目標をブレイゾンに誘導させておけば… 後はこっちのメディカが尽きるか向こうのHPが尽きるかのダメージレースにハメ込むことができる | |
| そりゃそうだけどよ、麻痺で無防備になると立て直しにメディカが大量に必要になっちまうぜ? | |
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確かに勝てても大赤字じゃ困るな。 …ならば、物理防御ブーストをレベルLv10にしてダメージを減らしておこう。 ダメージレースがさらに有利になるし、麻痺して防御失敗しても形が崩れにくい | |
| 最初からこうしておけばメディカ代も浮いたんじゃないの? | |
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うぐ…今更それを言わないでくれ。 それと、列攻撃を見せていたから他の3人は後衛へ避難。そのうち一番火力にならないイルベロがメディカを運用することになる | |
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じゃあアタッカーは私とマーカムになるわね。 …もっとも、私のTPが切れたらメディカ役はこっちに移るんだろうけど | |
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俺とヴィマナはSPが余ってるから…俺はロングショットLv5を取得、ヴィマナも氷槍の印術をLv5まで上げて使ってみよう。 ガス欠になる頃に倒すことができれば耐えるターンは減るハズだ。 …さらに、これを見てみろ |
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食材をなんの警戒心も持たずにむさぼり食うので、そこをバックアタックで安全なターンを確保できる。 いいなみんな、作戦通り行くぞ |
| ……ッ | |
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まだだ。 アタッカーのTPは尽きちまったが、メディカとデコイサインさえ残っていれば戦線は維持できる | |
| そんなことより、ここまで標的が全くズレてないんだけど | |
| デコイサイン、恐ろしいワザだぜ…! | |
| ちなみに、デコイサイン対象を後列に移した時は対象が逸れたので、絶対に効くものではないと思うぞ |
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やっちまったぜ… ハハハ、本当に、やっつけちまった!! 経験値は思ったよか多くねえけど、精神的に得た物は大きい気がするぜ…… | |
| 最大HPは約1300。ザコの10倍もあったのね | |
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防御力の差を考えるとそれ以上か。 防御力にあまり左右されない印術ならと思ったんだが、よりにもよって弱点だったのが決め手だな |
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で、倒したその奥にある小迷宮…獣谷の泉ね。 ここはどうしようかしら? | |
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ああ、一応探索しておこう。 だが、もし敵が妙に強かったら直ぐに引き返すぞ |
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…実際には、今までの敵に加えてコイツが出てくるだけだった。 毒にかかると回復が面倒だなと思っていたが、麻痺で済んだのは幸いだったな。 あと、コイツは後衛を優先的に狙うらしく、自身が後衛にいるときは様子を見るばかりだった | |
| 倒すにしちゃ、物理耐性が面倒くせえ。ヴィマナのTPが切れてると危険じゃねえのか? | |
| そんな時は逃げればいいのよ、逃げれば | |
| だな。バーストゲージも減らないから、逃げに徹してもあまり損はない | |
| で、今回の収穫は新種モンスターと伐採ポイントの素材と、ディバイドガードができるようになる盾とカギのかかった宝箱 | |
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カギ付き箱については帰ってからクエストで開けられるようになることが分かった。 だが、あそこはマップの最奥地でもう一度行くのは面倒だから後回しだ | |
| そろそろ寄り道は終わりにして、B2Fの赤熊退治に行かねえとな | |
| 2度も小迷宮へ寄り道しちゃったからね。もういい加減ケリつけちゃわないと |
| というわけで、B2Fの赤熊の所まで戻ってきたぜ! | |
| うろつく跳獣の時と同じ作戦を流用してみよう。いくぞ! |
| この曲、前にどこかで聞いた気がする (※注) | |
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ああ、そうだったっけか…? 本題の戦闘へ話題を移そう。 初手の全体スタンには面食らったが、どうもその後は全く使わないな | |
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その後はデコイサインで俺を狙った攻撃しかさせてねェ。 コイツはうろつく跳獣の時よりもパワーが下で隙も多いから…これは勝てるぞ! |
| 逃げた…だとッ!? | |
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見ろ、ヤツの逃げる先に下の階への階段があるぞ! | |
| あの赤熊、退路を残していたということね | |
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ヘッ、だがこれでヤツも俺達には勝てねェって分かったハズだ。 追いかけてトドメを刺してやろうぜ! |
| 逃がすか! |
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あの熊、瀕死の状態からバインドボイス連発しやがった! …立っているのは俺だけか。危うく全滅する所だったぜ |
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だが、これでミッションは終わりだな。 あとは帰って報告すれば……ぬぅッ!? |
| …ッチ、まだ他にもいやがるのか |
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なんてこった… まだ本番はこれからだってのか!? これじゃあミッションはまだ完遂とは言えねえ。とりあえずここは引き上げだ… |