新しい階層に入ったところ、さっそく謎の壁画が見つかった。 片方の手で矛を持ち、もう片方の手で光のような何かを放っている | |
そしてなんといっても頭が植物。そんな奴がいたら怖ェよ | |
ウロビトみたいな人工種族の一種なのかしら? | |
どうなんだろうな。口も無いから会話できるかどうか… | |
向こう側をちょっと見てきましたけど、あんまり広くない空間に追跡型のFOEが2体同時にいるみたいです。 追跡型を2体同時に相手となれば、正面突破は難しそうですけど… どうします? | |
うまく誘導して団子にして振り切るって手もあるが…… その前にちょっとみんなに質問だ。あの亀に飛び道具はあると思うか? | |
…?? | |
いや…あの図体じゃ何かを投げるようには見えねェな | |
もしかしたらブレスを吐くかもって程度かしらね | |
いったい、どういう意味の質問なんですか? | |
実際にやってみた方が早いか。 まず、FOEを1体だけ追跡状態にしてエンカウント戦闘。 大抵の場合出てくる弱体化したなんかを残したまま乱入させる |
来たぞ! どうする!? | |
この場合、乱入したFOEは後列へとストックされる | |
……そうか! もしアイツに遠距離攻撃がなければ、前衛に威力の落ちた近接攻撃しかできない! | |
前衛は実質ノーコストの回復手段のヒールウォールを使って守りを固めて、 後衛の遠距離攻撃で一方的に叩く | |
前衛が壁に徹して後衛を直撃から守る、私達の基本戦法の延長線ね。 受けるダメージがヒールウォール以下なら、半永久的に攻撃を受けられるわ | |
弱体化してる奴を決して攻撃するなよ。 あと、亀が後衛にまで届く行動をしたら、即座に逃げる。いいな? |
はァ、やっと倒れてくれたか! | |
バーストスキルのファイアウォールが効いて、 しかも必中だからオイルスピンで回避率を上げても意味ありませんでしたね | |
まともに通る攻撃がバーストしか無いから、倒すのに40ターンもかかっちまったがな | |
しかし、こちらは回復も攻撃もTPを使わずに戦える。 ノーコスト・ローリスク・ハイリターン! ガハハハ! 笑いが止まらんのう!! | |
TPが無くなるまでヴィマナに印術使わせてたけどな | |
人がせっかくいい気分のところを、重箱の隅をつつくようなツッコミ入れるんじゃない! | |
そうですよ、これで先に進めるんだから良しとしましょうよ |
…と思ったら駄目だったみたいね。水場で行き止まりだわ | |
1階と違ってこっちはまだは暑いですからね | |
これ以上探索できそうな場所はないな。 仕方ない、別の入り口を探索をしてみるか |
なンだよこりゃ? 不気味だなァ | |
まさか、状態異常の石化をかけてくる敵がいるのか? もしそうならば厄介そうだな。新種の敵には注意しておくか |
壁画があるのに『人跡未踏の地』と思うのはおかしいんじゃない? | |
確かにこのテキストはツッコミ所だが… まあ、タルシス側から見れば人跡未踏ってことでいいんじゃないかな |
イカした格好の御仁ねぇ | |
あの人、もしかしたらちょっと前に話に聞いた迷子なんじゃないのかな? | |
いや、末端のいち兵士が制式装備からかけ離れた格好をするとは思えないし、 したとしても特徴の事を話しているハズだ | |
となれば、人型の魔物とか人工種族の類でしょうね。 刀と金棒の二刀流とかどういう戦い方したらそんな組み合わせになるのかしら | |
とりあえず、近づいて話しかけてみるか |
あっ…ど、どうも | |
やはり人工種族のひとつか… | |
ウロビトの時と違ってずいぶんと友好的だ。ちょっと意外だな | |
十年以上前には人間の訪問があったらしい。 ここの人工種族は世界樹側の人間と親交があった、と考えてもよさそうだ | |
十年と幾らか昔… 巫女ちゃんの生まれた頃と重なってるわね。 これは何か関係ありそうじゃない? | |
それってアレか? 世界樹側の人間が巫女をウロビトの元へ届ける際に、ここへも立ち寄ったと? | |
十年前に世界樹側の人間か世界樹の声の主…あるいはその両方が、 人工種族達に対して何か色々と働きかけたと考えられるな | |
…ちょっと待って。気球艇の原型がタルシスに漂流してきたのって、いつ頃だったかしら? | |
うーん、あの話はうろ覚えなんだがなぁ… …確か、気球艇の修復が成功して冒険者募り始めたのが5年くらい前で、その気球艇の修復もかなり長い間…5年かかってたような | |
つまり、約十年前…これも重なる! 気球艇を造った奴らってのは、世界樹側の奴らだって事か!? | |
うぅ…ボクが知らない話ばっかりだ… | |
まとめると、十年くらい前に世界樹サイドの連中が外側の人々へ何か色々としたんじゃないか? …って事だ。 まあ、その辺については後でお前にも詳しく話すよ |
ヴィマナとマーカム見て邪念無しッスか | |
それはさすがに言いすぎだと思います… | |
あーら、私もマーカムも純粋よ | |
じ、純粋ィ…? ン、まぁ、否定はしないでおこう |
それにしてもあの人、そうとう強そうですよね | |
ああ。 マーカム、間違っても奴に喧嘩売るンじゃねェぞ | |
バカいえ | |
あらあら、この子緊張しちゃって、カワイイわねぇ |
ヴィマナ、おめェも手当たり次第に人をイジるなっての | |
そういえばボク達、勝手にこの洞窟寒くしちゃったけど… 悪い事しちゃったかな? | |
特に文句もなかったし、問題ないだろ |
例の壁画が多数並んでる。 どうやらこれは、イクサビトが作った物のようだな | |
クサビト…イクサビト…… うーん、ダジャレにするには笑いの威力が低すぎるわねぇ |
ひとくちに半獣といっても、色々な種類がありますね | |
この場合、混血はどうなるのやら… | |
おおぅ…皆ええカラダしとる… あぁ…毛皮モフりたい肉球つつきたいマズルつかみたい鈴カステラこりこりしたいぃ… | |
おいおい、鼻血垂れてるぞ |
里の方も、人間に対する感情はウロビトよりも遥かに良いようだぜ | |
確かに、これならウロビトの時のような面倒は無さそうだ | |
あ…いい匂い |
そういやおなかすいたなぁ… | |
おいおい、よだれ垂れてるぞ |
えっ、食べていいんですかっ!? いただきます!! | |
おいヴィマナぁ! イクサビトに手当たり次第にハグしてないでこっちに来い! | |
ああ…ここはハーレムや…シャングリラ的ユートピアやでェ…… | |
チッ、ちょっとアイツ引っ張ってくる | |
すまんな。頼む |
なんか超マリオ兄貴でブロックその他へと変えられたキノコ王国の住民を彷彿とさせるわね | |
植物化かぁ。状態異常ならテリアカで治せるかな? | |
状態異常程度なら、こんなに恐れはしないだろ |
ウロビトと違って巨人から逃げた人間と逃げなかった人間を分け隔てなく扱ってるな | |
で、その心臓っていまどこにあるの? | |
下手に手を出せないように隠したり封印したりしてるんだろうな。 まあ、心と冠の所在は知らんが | |
知恵に長けた同胞にとりあえずウロビトを当てはめとくとして、 巨人と戦った人間のその後がやっぱり謎として残っちゃうわね | |
巨人が世界樹で倒されてそのままなら、世界樹の言葉にあった『空より来たるよくない者』の正体は別の存在ってことになるな。 巨人の仲間か、あるいは全く別の存在か…… |
世界樹の迷宮シリーズの謎が今、ひとつ解けたわ。 宿屋で全回復できる理由は睡眠ではなく、料理の効果だったのよ!! | |
な、なんだってー!? | |
道理で極端に短い休み時間でも回復するワケだ! そして、薬とは比較にならないTPの回復効率… これこそ、プロによる料理の完成度の高さということか!! | |
ねえねえ、今度宿屋の女将さんに頼んでお弁当作ってもらいましょうよ! そしたら、探索の途中でも回復できるかも!! | |
うん、そうだな。機会があったら作ってもらおうか | |
(…ツッコミを入れ損ねちまった) |
さて、キバガミが席を外したわけだが… お前ら、次にやる事は分かっているな? | |
ええ、もちろん。 彼が何をしに行ったのか見に行くスケベ心がなきゃ冒険者じゃないわよね | |
おいおい、お前等さっそく邪念がにじみ出てるじゃねェか | |
でも、ついて来るなとは言ってないですし、ちょっとぐらいならいいよね? | |
そりゃそうだが… 厄介事に首突っ込んで抜けなくなっても知らねェぞ |
あーもう、さっそくヤバそうな雰囲気がしてンじゃねェか | |
早速グチるな、このヘタレが | |
つってもよ、これ見て気分が良くなるか? |
(ケモ…ショタ……だと!?) | |
一体どうなってンだよコレは。 お祭りのための仮装には見えないが… | |
そういえば、体が植物になる病気をどっかで聞いた事があるぞ。 確か、お前がくれた世界樹の冒険記に載ってたアレだよな、ヴィマナ…? | |
……ゴメンちょっと話しかけないで。今とっても理性が背水なの…… |
さっきは、薬の時間が来たから席を外されたんですね |
これも十年前からか… 最後に出会った人間の訪問と関係があるようにも思えるな | |
どうしてです? 巨人を倒してしまったから呪いがかかったんじゃないんですか…? | |
そうだとすれば、何故巨人を倒した直後ではなくこの時代になって病が流行する? | |
むむ、そりゃ不自然っちゃあ不自然だが… | |
コイツらは、植物化するという共通点だけで巨人だ巨人の祟りじゃとか言って騒いでやがる。 さっき言ったけど、似たような病気が巨人とは関係ない原因で発生していた例もある | |
だけど、十年前の人間の訪問が原因と決まったワケでもないンじゃねェか? 思い当たる要因が巨人しか無いから、巨人のせいだって思ってンだからよ | |
ま、確かにそうだ。症例が似ているだけで、同一の病気である確証もないからな |
(さらに不治の病を患った薄幸属性まで追加……ッッ こんな素晴らしい仔を愛でるチャンスは空前絶後で逃す手は無い、でも騒ぎを起こして締め出されるのはゴメンだ、 ここは抑えるんだ私、でもここでガマンするとチャンスが逃げるのでは? ううぐ……) | |
ヴィマナさんが黙って病気の子を凝視してますけど…… 一体何を考えてるのでしょうか? | |
ロクでもない事だと思う | |
同じく |
そうは言うが、こちとら元から命がけでね。 その奇病に罹るのは軟弱な奴らだけなら、大した危険じゃないと思うな | |
でももし、巨人の呪いで植物になることが楽園へ行くための条件だったとしたら…? | |
そン時ゃ腹いせに世界樹に火でも放つさ | |
相変わらず非道い発想だぜ | |
そりゃどうも |
この声は… |
ワールウィンドと…巫女!? |
巫女といっしょにチン(闖)入…!? なんという犯罪臭の強い行為! ほとんど援助交際!! | |
コイツ、難読漢字入りのナレーションに反応しやがった… |
あ、どうもありがとうございます | |
おいワー公、物品で不自然な登場を水に流そうとするな。 何故巫女をここに連れてきている!? |
じゃあ、この子達は助けられるんですね!? | |
というよりも、そんな発想一体どこから来るんだ。 これで巫女の身に何かあったらお前、ウーファンに後ろから刺されかねんぞ |
巫女ちゃんがハートに働きかける!? ボーイ・ミーツ・ガール……アンド、フォーリンラブ!! ブッダファック! これでは巫女ちゃんBitchに先手を取られちまう!! もう躊躇しない!! ヤられる前にやる! 私がねぶって愛でる!! フィヒ…フィー―ヒヒヒヒッ!! | |
!? マズい!! ヴィマナを止めろォ!! |
ヒャアア"ー―ッ!! 激しくナデナデ愛撫! おt△×!! ☆○nポ重点!! 問題なく! 私やさしくする!! だからボウヤが快楽に歪む顔見せてェー―ッ!! | |
ヤメロー! ヤメロー! | |
ヴィマナさん!? みんなの視線が痛いですよ! ヴィマナさーん!! | |
なんてクソ力だッ!! 三人がかりでなお引きずられちまう!! |
本当にそう思うならコイツを止めてくれェーッ!! | |
フィー――ヒヒヒヒ!! イィーッヒヒヒヒヒ!! アタシ今体温何度あるのかなーッ!? フィーヒ…グワーッ!? | |
当て身 | |
と…止まった! | |
よくやったイルベロ! |
治った…のかな? | |
いや、そうでもなさそうだ。一時的に症状を抑えただけだろう |
今のは巫女を通じて力を発揮したのか、世界樹が直接力を発揮したのか…… | |
巨人の呪い…この病は、世界樹の力でも一筋縄ではいかねェみたいだな | |
(しかし何故、世界樹がこんな能力を持っているのだろうか? 巨人は世界樹とどういう関係に… いや待て、今巫女が世界樹に近い物=巨人の心臓っぽいことを言わなかったか!?) | |
それでもすごいや…… でも、こんな方法を一体どこで…? | |
全くだ。奴の情報源は一体どこだ!? (最悪を想定するなら、巫女は世界樹の手足どころか目耳にもなりうる。 下手に巫女に謎を追究しようと話しかけたら、こちらの手の内をバラす羽目になりそうだ……) |
(確かに、ウロビト達も巨人の呪いについて知っているだろうが… だからといって、巫女を連れ出す程の根拠を持つには至らないハズだ! この病が流行り出したのは十年前からで、病に侵された者も里の外へ出られる体調には見えなかった。 …とくれば、何らかの手段で緑化病の流行を予め知っていたということになる! 一体どうやって!?) |
(クソ…手を付けにくい謎ばっかり増えやがる! どうすれば…) | |
フヒ…フィ…ヒ… | |
コイツが目覚めたらまた暴れ出すだろうな。今のうちに縛っとくか…… |
キバガミはワールウィンドが提示した可能性に賭けたようだな | |
十数年ホムラミズチは倒されてない…ってことは、過去に倒したことはあるのか。 一体どういう理由で倒したりしてたんだ? | |
さぁ… 腕試しとかじゃないですか? 少なくとも、倒すのが不可能な相手ではないみたいですね |
ワー公、お前も意外とお人よしじゃないか。 それともアレか? 巨人の心臓でも見たいのか? | |
ボクはホムラミズチってのがどの位強いのか見てみたいです | |
そうじゃなくても俺達は石版を探さなくちゃなンねェけどな | |
…はっ! なんで私縛られてるの!? まさか、私のカラダに変なコトしてないわよね!? | |
どの口で言ってるんだ、どの口で | |
もうイクサビトに手を出したりしないって誓うならほどいてもいいぜ | |
ぐぬぬ… 事実上選択肢の無い決断を迫るとは…下劣な!! そんな事するなら私だって首を縦に振らないもんねー! | |
ヴィマナさん、それは大人気ないと思います… | |
いいから観念しろヴィマナ!! | |
いーやーじゃー! 私ぁケモっ子とちゅっちゅしたいんじゃー!! | |
コイツ…ッ! | |
ぐぬぬ…っ! | |
さてと、このくだらん意地の張り合いに決着がつくのは何時間後かな? | |
見てないでなんとかしましょうよ… |