今ハイラガード公国の街に入って、冒険者ギルドへ向かって歩いている途中です。
まずはぼくのご主人さま達を紹介させていただきます）
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（閲覧者の皆さん、はじめまして。ぼくは『空牙(ｸｳｶﾞ)』っていいます。 今ハイラガード公国の街に入って、冒険者ギルドへ向かって歩いている途中です。 まずはぼくのご主人さま達を紹介させていただきます） |
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（この人がぼくのご主人さまの『アームジョー』です。 ぼくが小さい頃からいっしょで、今回の冒険にも連れてきてくれました） |
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（この人は『マグマックス』さんです。 学者さんで、ご主人さまの古い知り合いなんだそうです。 今回の冒険はこの人が誘ったんだそうです） |
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ここがハイラガード公国と…世界樹の迷宮か。随分賑わってるなぁ。 世界樹の中の迷宮を登って空飛ぶ城まで至り、ハイラガード建国伝説の真偽を確かめろって事らしいけど… |
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こういう伝説は自国の歴史の権威付けにも繋がるから、下手に触って厄ネタが出てきたら面倒かもね。 ある国では建国王が元は盗賊だったって判明して大騒ぎになったらしいわ |
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オレたち平民にはあんまり関係ないなら別にいいだろ。 …おっと、あの看板が冒険者ギルドじゃないのか？ |
| さて、新しいギルドを立ち上げるとして、ギルド名は… |
| 『迷宮紅蓮隊』…ってどうだ？ |
| どーこが紅蓮なのよ。厨二っぽいわねぇ |
| うるせーな！ 嫌なのかよ！？ |
| いや、別に |
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じゃあいちいち文句つけるなよ… …ギルド登録完了、次はメンバー登録だな。まずオレとマグ姉と空牙の２人と１匹 |
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しかし珍しい話もあるものねぇ。 ギルド登録が国民登録になって、動物でもペットとしてギルド登録できるって事は…つまり動物でも国民になれるって事でしょ？こんなの他の国じゃ見られないわよ |
| ５人で行動…って言われても、ねぇ？ |
| フリーでくすぶってる冒険者を探してくれば良いだろ |
| 仕方無いわね、私とジョーで二手に分かれて探しますか |
| そうだな。後で落ち合おう |
 | オッス！ アタイ、パルム！！ よろしくな！！！ |
| 私は人材の目利きじゃないから、とりあえず元気そうなのを連れてきたわ |
| …はァ |
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ほぉー、このギルドはペットもいるのかぁ。 よろしくな、お前！ |
| くぅ？ |
| わあ、アイサツ返してくれるの！？ いいこいいこ |
| （初対面で馴れ馴れしくしてくるのコワイ）ﾋﾟｭｰ |
| わっ逃げちゃったぁ… あ、そっちのガンナーもよろしくな！！ |
| あー、えーと…オレの名前はアームジョーだ。よろしく頼む |
| で、そっちは成果あったかしら？ |
| 大丈夫、一人見つかったよ。おーい、入ってくれ！ |
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ドーモ、俺の名はアインってンだ。 …しかし、アンタの連れは元気だねェ。うっかり小娘呼ばわりした途端に銃弾が頭をかすめやがッた |
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！？ な、なんて大変な事を… ジョー、ちゃんと謝ったんでしょうね！？ |
| 侮辱言った奴に下げる頭なんて無ェよ |
| ジョー！ そんな事言ってるとマグ姉怒るよ！？ |
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いや、いいって事よ。俺はそういう向こうッ気の強さに惚れて来たンだからな。 そういうわけなンで、これからよろしく頼むぜ。えーと…マグ姉？ |
| マグマックスよ。マグでもいいけど。こちらもよろしくお願いするわ |
| アタイはパルムだ！ こっちもよろしくな！ |
| おうよろしくな。俺はガキは興味ないから安心していいぞ |
| むぅ、子供扱いするな！ |
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とにかく、これで頭数は揃ったことだし、次は迷宮へ挑むための準備だ。 まずはラガード公宮に顔見せに行こう |
| その前に聞いておきたいンだが、このギルドのリーダーは誰だ？ |
| オレだ |
| 性格はまだアレだけど頭はキレる方よ |
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そういやコイツを最初に見た時、各職業のスペックの資料にかじりつきだッたな。 まァ勤勉な分は期待させてもらうぜ |
| 冒険者として公国民になるためのテスト、かぁ |
| これで一応迷宮に入る許可はもらッたワケだし、次は武器防具を買い揃えますかね |
| ああそうだ、使う武器に注文を入れてもいいか？ 武器は…パルムが斧、アインは剣を使ってくれ |
| ほう？ ダークハンターといえば鞭派が多いものだが… |
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状態異常や封じは連続でかけるのが難しいらしくってね。 だから敵の足止め手段は一応幅広く多く持っておきたいんだ。 封じはオレのスナイプやダークハンターのフォースブレイクでも賄えるしな |
| うーむ、アタイはソードマンなのに斧か。どっちがソードマンなんだか |
| せっかくだからついでにスキルも取得しておくぞ。えーと… |
| 今あるSPは３点だよね |
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パルムは斧マスタリーを１だけ取得してブーメランアクスを使う。これで隊列を無視して殴れるようになる。 アインは剣マスタリーに全部注ぎ込んでドレインバイトを目指す。状態異常スキルも自動で取れるしな。 他の皆もマスタリーに３点全部注ぎ込んで使えるスキルのレパートリーを増やしておこう |
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私は回復役になるだろうから巫術にするとして、空牙はどうする？ 爪マスタリーの攻撃スキルで殲滅力を伸ばすか、忠義マスタリーの防御スキルで戦線崩壊を防ぐか |
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空牙は忠義マスタリーに全部。 アタッカーは既に３人いるから充分だろうし、マスタリーの追加効果も地味に便利そうだ |
| あ、質問ー！ なんでアタイは斧マスタリーを１しか取らないの？ |
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ソードマンはLUCが低いから、封じ状態異常の追加効果があるスキルはいらないし、ブーメランアクスを伸ばしても強敵相手の切り札には役不足だと思う。 能力を他のブーストに回すにしても、俺達はまだ元の数値が小さすぎるから少々注ぎ込んだ程度じゃ大差ない。 だから、ＳＰは現状では温存して、使い道については後で考えたい |
| う〜、よく分かんないなあ |
| つまり、大技を取るにしてもブーストを取るにしても、一気にドーンと注ぎ込みたいから判断を後回しにしたいンだろ？ |
| おお！それなら少し分かる…のか？ |
| 準備が整ったら迷宮に入るぞ |
| というわけで探索開始だ！ |
| 樹の中に樹海、しかも石造りの建物のパーツも混在してるとは…これだけでも興味深いわね |
| 確か、特定の場所に用意した札を取ッて来いとかいう話だッたな |
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…そして、迷宮内の地図作成か。 地図についてはオレに任せてくれ |
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地面が光ッているようだが… コイツはさっき怪しすぎて無視を決め込ンだ光る花の類か？ |
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いや、これはアイテムポイントのようだな。 専用スキルで入手数を増やせるから、後で空牙にでも取得してもらおう |
| どうやら、これが例の札のようだな |
| よっし！ あとは完成した地図とこれを持っていけばオーケーだね！ |
| （……！！）ﾋﾟｸｯ |
| 喜んでばかりもいられないようだ。北の方角を見ろ |
| 魔物が隠れもせずに徘徊している！？ |
| アレはおそらく、この環境における圧倒的な強者…といったところかしらね？ |
| …ということは、周りの魔物に比べても圧倒的に強いと見積もって良さそうだな |
| 強い敵かぁ。ひとつ手合わせ願いたいところだな |
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やめとけ。 探索の片手間でやれる相手じゃねェよ |
| 今は装備を整える資金にも窮してるから、力を試すにしてもそこを解決してからだ |
| うーん、それじゃあ今すぐは無理かぁ |
| さ、帰るわよ |
| 近づかないようにしながら、だけどな |
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札よし、地図よし。ミッション完遂ね。 みんな、ここまでは大丈夫かしら？ |
| 迷宮はギミックも無くまだ単純。この辺はまだ問題無ェだろ |
| 戦闘は空牙のみがわりでまだ耐え凌げる範囲だが、しかし… |
| しかし？ |
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問題はこのクローラーだ。丈夫で攻撃力も高いからフォーススキルを使わないと誰かが倒される。 一度の探索中に何度も遭遇したくない相手だな |
| あのイモムシ、ずんぐりむっくりで結構カワイイよね |
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う…私ああいうのは駄目なの。 他のゲテモノは大丈夫なんだけど、ムシだけは無理 |
| やれやれ、マグ姉の虫嫌いは健在か |
| しかしなァ、迷宮の奥に行ったらあんな感じのでかい虫の魔物なンざいくらでもいると思うぜ？ |
| ちょっ…やめてよ！想像しちゃったじゃないの！ |
| とにかく大公宮にミッションを報告だ。いるかどうか後で聞いてみるか？ |
| （おなかすいた）ｷｭﾙﾙ… |
| ミッションをクリアしたおかげで、本格的に冒険者として活動が可能になったわね |
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ミッションの報酬がけっこうな額だから、装備も充実させられそうだな。 それにしても、樹海で手に入れた物については無税ってのは嬉しいところだぜ。盗掘とか企む理由が無ェ。 こりゃ冒険者も押し寄せてくるわけだ |
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夜から探索を再開するからな。みんなは装備品を買った後は宿で休憩してていいぞ。 オレは酒場で情報収集をしておく |
| 宿はフロースの宿だったよね？ りょーかい！ |
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私はジョーに同伴するわ。 ミルクとか出されて怒って暴れだしたら危険だからね |
| 子供扱いするなよ！もうそんな歳じゃないんだ |
| 私から見たらまだまだ子供なんだけどね |
| なんだと！？ |
| ほら、そうやってすぐムキになる |
| …っっ、もういい！ 勝手にしてろ！！ |
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あっ行っちゃった…… 子供扱いは確かにヤだけどそこまで怒るかなぁ… |
| やれやれだな |
| やれやれよ |